ハーモニーの様々なペイント機能

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描画のリカラー、ペイント未ペイント部分のカラー保護、および複数レイヤーの同時ペイントについて学べます。

 

トランジションについて

今回はToon Boom Harmonyでの色々なペイントテクニックについてご紹介していきたいと思います

今回は説明がわかりやすいようにまっさらなファイルを用意してみました

まずはToon Boom Harmonyでペイントする方法についておさらいしておきましょう

 

まず描写線をカラーアートレイヤーに転写し

カラーアートレイヤー上でペイントをします

普通にペイントするとこのように1枚しか色は塗られません

 

しかしToon Boom Harmonyではこれらのセルを同時に塗ることもできます

先ほどの描写に戻しておきます

2枚以上の描写を同時に塗るには、ペイントを選択した後

ツールプロパティの2段目左から3番目のこのアイコンをクリックします

こちらは選択した描写レイヤー全てにペイントを適用することができます

1番目の描画と2番目の描画が重なっている部分にペイントすると

このように2枚一緒に塗ることができます

また別のノードに書かれた描写なども

 

今度は2段目の左から2番目のボタンをクリックすると

このようにノードをまたいで色を塗ることができます

全て戻しておきます

さて3枚目の描画も足してみましょう

今度は1枚目とは被っていない場所に丸を描いてみます

レイヤーが重なっている部分に色を塗っても

ご覧のように3枚目はペイントされません

しかしこの3枚目の描写も同時にペイントする機能が

Toon Boom Harmonyにはあります

 

それがツールプロパティ2段目の1番右のアイコンです

こちらを使うと投げ縄で範囲を選択できるのですが

この範囲でセルを囲むことで、全ての描写を同時にペイントすることができます

このように描画が増えても、先ほどの機能を使えば一気に色を塗ることができます

全て綺麗に塗れています

 

この機能は非常に便利ですので是非使ってみてください

次はキャラクターの色を塗る時に使っていましたが

こちらの「未ペイント部分のペイント」という機能についてです

これは文字通り未ペイント部分にペイントを塗ることができます

先ほどのボールに影を付けたいとします

 

影の部分だけ、今回はアンペイントで色を抜いておきます

このようにして未ペイント部分がある動画を「未ペイント部分をペイント」と

先ほどの機能を使って色を塗ると

このように未ペイント部分に色を一気に付けることができます

この機能はどういう時に便利かと言いますと

例えば線が複雑になってしまっている動画などの

塗り残しなどを一気に塗ることができます

もう1つ、リペイントという機能があります

 

今回はラインアートレイヤーを例に見ていくと

先ほどの普通のペイントツールで色を塗ると

このように線画も含めて全ての色は塗られてしまいます

そういう時に便利なのが、こちらのリペイントという機能です

このリペイントの機能を使えば

既にペイントされている部分にだけ色を塗ることができます

先ほどと同じように、今度はリペイントという機能を使って描画をペイントしてみます

すると丸の既に塗っている部分にだけ色が付いたことがわかると思います

 

また、主線だけ塗りたくないという場合もあると思います

そのような場合には、カラーの保護というものを行います

カラーの保護は、保護したいカラーを選び右クリック

「カラーを保護」を選びます

すると先ほどと同じようにリペイントで線を塗ろうとしても

このように主線は黒なので、もう色を上から重ねることができなくなります

保護を解除すると先ほどと同じようにまた線に色を付けることができるようになります

このようなペイント機能を組み合わせて効率よくペイントをしていきましょう

 

著者

山下 芳紀理

2D/3Dアニメーター

デザインやイラストレーションなども行っている

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